プ口口ーグ

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プ口口ーグ

自分はここがどこだかわからなかった。 現実ではないどこか。 夢と言ってしまえばそれでおしまいだが、なぜか夢じゃないと感じていた。 浮いている自分。 真っ白な空間。 身動きはできず、ただ存在しているだけと錯覚するような場所だった。 自分はなにもできずに数時間の時が過ぎる。 人は白だけの空間に長時間いると発狂すると聞いたことあるが、自分はしないらしい。 それがいいのか悪いのかはわからない。 発狂して自我を失えば、この妙な事から逃げられるのに。 「・・・・・・。」 どれくらい時がたったか自分にはわからない。 でも今少し声が聞こえた気がした。 「・・・・・・。」 今度ははっきり聞こえた。 自分には何言っているのかわからない。 もしかしたらただの音かもしれない。 だが、この空間に入ってから初めての進展だった。 期待をしないわけがない。 「・・・・・・。」 声なのか音なのかわからない"それ"は少しずつ自分へと近づいてくる。 それが近づくにつれ、自分の意識も薄れていった。 「・・・・・・。」 意識が朦朧としてきた。 やっとこの空間から逃れられる。 この空間もこの出来事も"それ"もよくわからない。 しかし、1つだけ感じた。 「・・・・・・。」 自分は"それ"に呼ばれているのだと。
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