第1話 目覚めたらそこは異世界だった。

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「私になにか言うことあるんじゃない?」 なんとかグリズリーの下から抜け出した女性は貴咲に文句を言った。 「・・・ダッサ!」 「違うわよ!2回言わなくていいわよ!!」 「大切なので2回言いました。」 「大切じゃない!!」 貴咲は女性が抜け出すまで待っていた。 それは心配したのか、ただ面白そうだったからなのか。 会話を聞く限りでは後者だが。 「あんたが早く助けなかったから押しつぶされたんじゃない!!」 「僕が助けなければ死んでたし、潰されたわけじゃないでしょ?」 「それはそうだけど・・・。」 「ん?」 「あんなんじゃお礼が言いにくいのよ!」 ・・・逆ギレだった。 貴咲はしらねーよと心の中でツッコむ。 「助けてくれたのはありがたかったわ!」 「なんかえらそうだけど・・・まぁいいや。じゃあ死なないように帰れよ。」 お礼を言われたので、貴咲はすぐにこの場から去ろうとした。 早く衣食住を揃えて遊びたいからだ。 貴咲はまったくぶれなかった。 あのグリズリーを食べてもいいと貴咲思ったが、得体の知らないものを食べるのはやはり気が引ける。 だったら街に行って、確かなものを口にしたほうがいいと考えたのだ。
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