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「なつきお姉ちゃーん!」
「…………なぎさぁ」
「なつきお姉ちゃん?」
「…………」
「なつきお姉ちゃん、どうして泣いてるの?」
「ごめんね……ごめんね、なぎさ」
「何か悲しいことでもあったの? 誰かにいじわるされた?」
「あたしもう死んじゃうの……なぎさにももう会えないの」
「どうしてなの……? なつきお姉ちゃん元気になれないの?」
「ごめんね……」
「雪がっせんするよ? お花見行くよ? 海にもいってお祭りにも行くよ? けど……なつきお姉ちゃんがいなかったら楽しくないよ……?」
「ごめんね……なぎさ」
「いじわるしないで……いなくならないでぇ! ダメだから! ダメだからぁ!うわああああああん!!」
「……ううん、違うよなぎさ」
「え?」
「あたしは先にいなくなるけど、消えちゃうわけじゃないよ。少しお空に遊びにいってくるの。だけどなぎさのそばにいるよ。なぎさが悲しいときはお化けになってでてくるよ。なぎさのことギュってするから」
「いかないで! なぎさもお空につれてって!」
「なぎさは……まだダメ。なぎさは……あたしが……帰ってくるのを……待ってって……」
「なつきお姉ちゃん!」
「…………」
「なつきお姉ちゃんどうして寝てるの!? ダメだよ、起きてよ! なぎさのお話終わってないよ! ダメったらダメ!」
「なつきお姉ちゃん! いやだ! いやだから!」
「やだ! はなして! なぎさはここにいるの! ぜったいにここにいる!いやだ、いやだ!」
「つれてかないで! なぎさのお姉ちゃんをつれてかないで!!!!」
「なつきお姉ちゃん!! 」
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