1章

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胸を騒がすのは、こんな夫を見たことが これまで無いからだ。 若い、いや、決して若くは無かった結婚だった。 だから・・・お互いにそれなりの恋愛経験もあって でも、それはこれからの生活に邪魔になるものでは なかったと思った。 私より8つ上の夫は、普通に考えれば私より先に 存在が無くなる。 人間としての存在を終える訳だ。 ・・・それが、怖い。 ・・・その時が怖い。 ・・・一人が怖い。 私の全てを受容して慈しんでくれた存在が無くなる。 それが怖い。
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