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何度、自殺しようと思ったか。
そんな勇気がなく、こうして腐るように生きていて
「……本当どうしようもなく真っ黒」
やっぱり、どうしても、見えるもの全てが色褪せてる、というか黒一色。自分さえも。
俺は、きっと、求めてたんだと思う。
問答無用で手を引いてくれるような存在を。
真っ暗な夜空を照らすような星のような存在を。
部屋にいるだけの俺には、そんな存在が現れることなんてないのも何処かでわかってる。
だから、俺はずっとこのまま、早く死んでしまいたい。
────でも、そんなことはないんだって
────照らしてくれる人はいるんだって
思うようになるなんて、今は思ってなかった。
ピピピと計り終えた体温計を取り出すと
35.3℃
を示していた
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