社長秘書の不覚。

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「少し屈んでもらえるかな」 「…、谷間でも覗く気ですか」 「君の頭を撫でるくらい、ご褒美をもらったっていいだろう? …見えればいいなとは思ったけど」 思ったんかい。 しかし、私の頭を撫でて自分のご褒美になるのか? やっぱり理解できない人間だ。 約束は約束なので、私は言われるまま膝を折って前かがみになる。 革張りのチェアに座る社長はその長い足を優雅に組んで、机上に頬杖をついたまま、私の頭にぽん、と片手を乗せてきた。
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