プロローグ

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「うわぁぁぁぁあ!!」 この土砂降りのなか、何時間泣いたのだろうか、何回叫んだのだろうか。 身体は芯まで冷えきり、髪の毛は重たい。 真っ白の猫が何匹か寄り添って来るなか、抱えている彼女の冷えきった身体を力強く抱いて、水浸しの髪の毛をそっと撫でた。 その時、彼女の服の中から小さな手帳が落ちた。 俺はその手帳を拾い上げ、目がぼやける中、内容を一文字一文字大切に読み返した……
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