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「……わぁ」
屋上にはたくさんの人、りんご飴や綿あめなどの屋台、それにライトアップされた観覧車。
のり子は、汗をぬぐうことを忘れてお祭りの光景に見入った。
「ゆっくりしていってよ」
男の子はのり子に笑いかけたあと、どこかへ走って行った。
「えっ、ちょ、ちょっと」
待ってよ。
そう言おうとしたのり子の視線の先には、ここに来る前までずっと考えていた顔があった。
水色の浴衣を着たケイコと、桃色の浴衣を着たナオコ。
ふたりも、のり子に気がついた。
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