~3~

12/17
前へ
/548ページ
次へ
 柊也が紹介する前に、 瑠哀が短く返答した。 「ルイ…。 ―――ルイ・ミサキ?」  ニックは繰り返した。  その響きになにか引っ掛かるものがある。 「彼女を知ってるの?」 「いや――。 さっき、シュウが、 ミサキちゃん、って呼んでいたから、 名前かと思ってね」 「ああ、それで。 美晴ちゃんと美咲ちゃんで、 双子みたいだろ。 だから、そう呼んでるんだ」 「なるほどね。 言われて見れば、双子みたいだ。 背丈もあまりかわらないみたいだし、 なんとなく似てるかもね」 ―――瑠哀とあたしが、似てる??  それは身長だけのことであって、 顔なんか、とても瑠哀に追いつけるものではない。
/548ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加