~3~

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美晴はその言葉を口に出さず、 胸にしまっておいた。 いちいち、 指摘するほどのことでもないだろう。 親切で言ってくれているのかもしれなかったし。 「―――美咲さん。 あなたに電話がきてますよ。 佐藤さんと言う方ですよ」 フミさんが食堂に入ってきて、瑠哀を呼ぶ。 「わかりました。 部屋で取りますから、 そちらに回していただけませんか?」 「いいですよ」 そう言って、フミさんは姿を消す。 「ちょっと、失礼します」 瑠哀は立ちあがり、椅子を押す。 そのまま踵を返して、 静かに部屋から出て行った。 瑠哀が出て行って、 天宮が親しみを込めた目で 朔也に向き合って行く。
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