~4~

6/17
前へ
/548ページ
次へ
それが今夜になるとは予想していなかったが、 今夜だろうが明日だろうが、 大して変わりは無かった。 すでに、戦いのゴングは鳴らされた。 後戻りはできない。 コンコン、とドアがノックされ、 瑠哀は慌ててクローゼットの扉を閉める。 小走りにドアのところまで行き、 そのドアを引いた。 そこにいたのは、朔也だった。 * * * 「ちょっと、いいかな。 話がしたくて。 入っても構わないかな」 瑠哀は頷き、 ドアを開けて朔也を中に入れるようにした。 静かにそのドアを閉めながら、 きゅっと、唇を引き締める。 ここで一番予想していなかったのは、 朔也の出現だった。
/548ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加