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それが今夜になるとは予想していなかったが、
今夜だろうが明日だろうが、
大して変わりは無かった。
すでに、戦いのゴングは鳴らされた。
後戻りはできない。
コンコン、とドアがノックされ、
瑠哀は慌ててクローゼットの扉を閉める。
小走りにドアのところまで行き、
そのドアを引いた。
そこにいたのは、朔也だった。
* * *
「ちょっと、いいかな。
話がしたくて。
入っても構わないかな」
瑠哀は頷き、
ドアを開けて朔也を中に入れるようにした。
静かにそのドアを閉めながら、
きゅっと、唇を引き締める。
ここで一番予想していなかったのは、
朔也の出現だった。
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