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「…母上か」
「…」
険しい山道を馬で駆ける俺の斜め後ろを同じように馬駆けながら沈痛の面もちで肯く成実に舌打ちしつつ馬の腹を蹴り怒らせ走らせる
勝ち戦に酔っていた。父の言葉を耳にしなかった。ただ、時間に責め立てられて、俺は…急ぎすぎたのか?
「政宗様、あそこに」
小十郎の声が響くと俺が叫ぶが同時
「親父っ!!」
昔からの親友だからと言う親父の言葉にもっと俺は耳を傾けるべきだったか。その相手から首筋に剣を突き立てられた様はいっそ哀れだった
「どうだ?これでは撃てまい、政宗」
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