第3章 オルデシア学園

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奴隷廃止の発表を受け、5日後。 俺は学校を終わった後、路地裏に入った。 訳は特になく、意外と掘り出し物が売ってい時があるからだ。 路地裏に入ってすぐ、動いている袋を担いでいる男とすれ違った。 ……あれ、絶対人入ってるよな? 俺は男に話しかけた。 「おいおっさん」 男はビクッとし、俺を見た。 「なんだ兄ちゃん、俺は今忙しいんだが」 「袋の中、人だろ?」 「んー、んー」 袋から声が聞こえちやってるんですけど。 「な、何を言ってるか全然わからないぞ」 目が泳ぎすぎ、動揺しすぎだ。 「ふ~ん。まっいいか。」 俺は何事もなかったのように元来た道を戻った。 「危なかったぜぇ」 裏路地でつぶやくおっさん。 でも残念、俺はインビジブルであなたを絶賛追跡中です。 おっさんはその後どんどん裏に入って行き、とある店の裏口から地下に降りていった。 ふむ、これは奴隷売買する所ですな。 「リリス」 「はい」 俺の目の前にリリスが現れる。 「これを和馬に届けてくれ」 「分かりました」 リリスは一瞬で俺の目の前から消えた。
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