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「セーラー服…似合うッスね」
高揚した声の春日は『へえ~』とまじまじ見ているのか、視線を背後から感じる。
そうなのだ。
今度の余興では、俺と先輩でW女学生をするのだ。
以前は20代最後だったか30になった年かどちらかだ。
まさかそれから数年たってまたすることになるなんて…
「セーラー衿可愛いッスね。三つ折りのソックスも似合う~。母親が自分達の時代三つ折りにしたって。わあ、足もきれい…」
「そ…そりゃどうも…な…何か用があったんじゃ」
「急がないんでいいッス…」
春日はふわりとスカートに触れた。
「お尻のライン…格好いい」
「ど…どこを触って…」
「タイシさん、気づいてます?タイシさんのファンが多いこと」
「な…にを言って」
振り返る俺を春日は含みを含んだ笑顔で見る。
「言っちゃおうかなあ…こんな素敵な趣味があるって。皆さん喜んで駆けつけてくれますよ」
「な…大人をからかうな」
とりあえず、誤魔化すように笑う俺を、視線を外さず見ている。
「からかってなんかいないッスよ…」
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