~・尻の上にも三年・~

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それからの春日は、絆愛の生徒として素晴らしい生徒へと成長していった。 背は宣言通りあっという間に抜かれ、柔道部ではめきめき腕を上げ、気がつけば部内で一番の強さを誇る選手に… 「言った通りだろ?」 「わかっている」 早朝、毎日朝練前に管理人室に来ては背を比べていたが、目線の高さがだんだん上がっていくことに、俺自身も次第に内心嬉しく思っていた。 「タイシさん…」 そして毎回、管理人室を出る前に俺の胸に抱きつく。 だが、それがいつしか俺が抱き締められつつあった。 逞しく成長していく様を、身に沁みて感じる。 「タイシさん…大好き」 時にはそんなことをまっすぐな目で言われる度、自分の立場を忘れそうになることもあった。 (惹かれている?) ダメだ… 俺は職員で春日は生徒… ましてや…… そんな思いを抱きながら、ついに春日は卒業式を迎えた。
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