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一番早く来たことで、春日は寮での一年の代表になった(と言うより、半ば強制)。
「タイシさ~ん、おはようございます」
寮長が広めたのか、いつの間に俺は学生達に“タイシさん”と呼ばれ、新入生も上からの流れに乗り“タイシさん”と呼ぶ。
俺とすればこだわりがないのだから、どうでもいいことだった。
「おう、春日!おはよう。朝練か?」
寮の玄関を掃く俺の前で、あの自信なさげだった春日がニコニコしながら靴を履き始める。
「はい!おはようございます」
「部活も頑張ってるし、学年代表で大変じゃないか?何かあれば遠慮なく言えよ」
「ありがとうございます。大丈夫ッスよ。それじゃあ、いってきま~す」
駆け足で跳ぶように走る後ろ姿を見ながら、俺は眩しい空を見上げた。
「今日も天気が良さそうだな…」
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