第1章『不穏な影と旅立ちの朝』

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穏やかな風が吹く森の奥、木々の隙間から木漏れ日が差し込む中 激しく戦う二つの人影。 剣と剣がぶつかる音が何度も森中に響き渡る。 ?「ジン、足元の魔力が疎かになっているぞ!集中しろ!」 赤い髪をしたガタイの良い中年男性が戦いながら相手の少年にそう言い放つ。 少年は、その男性と同じ、いやそれ以上に灼熱をイメージさせるような髪色と紅い瞳をしている。 ジン「親父こそ、剣に魔力流しすぎて動きが見え見えだぜ?」 そう言い、ジンは父の攻撃を避けカウンターで蹴り飛ばす。 父はすぐに受身を取ると、間合いを取った。 父「おっと、俺としたことが。こりゃ歳だな、がっはっは!」 大きく高笑いをすると、手に持った剣を 再びジンに向けて構えなおす。
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