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あれ?
予想に反して、彼はお気楽な声だった。
…怒らないんだ。良かった。
怒られたら、それはそれで面倒くさそうだし。
…なら、失礼な事するなっての。
とりあえず、ホッとして彼を見ると。
なんかポケットに手を入れて、探し物をしてるっぽい。
…えーと。
この時間は、何?
私、ここで待っとかなきゃ?
面倒くさ。
なので、さりげなく後ずさり。
彼が顔を上げてしまう前に、ここから立ち去ろう。
「坂口さん。ペン貸して」
びくっ。
急に上げられた彼の顔。
い、いきなり上げないでよね!
やっぱり、私はまだここに居なきゃだったのね。
よかったー。まだ、あんまり後ずさりしてなくて…。
「逃げたりしないでよ?」
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