先輩、嘘つき。

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ぎこちなく会話を繰り返し、駅に着く。 隣を歩いたとは言っても、お互いの間は1メートルほど離れていた。 だけど、あたしにとっては信じられないくらい近くて。 ……息苦しい。 いつか、肩が触れ合うほど近くまでそばにいける日はくるのだろうか。 そうなったら、きっと、あたしは気が変になる。 改札を通り、駅のホームへ。 先輩と、同じ電車を待つ。 すごい。こんな日が来るなんて。 「えっと、莉々……ちゃん」 気まずそうに、先輩があたしの名前を呼ぶ。 ……嬉しい。 「好きだよ。……大事にするから。これからよろしく」 先輩は目を見ず、優しい嘘をついた。 「はい……」 あたしは、涙をこらえながら、じっと先輩の隣にいた。
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