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美玖は首を傾げてみせ、次に盛大にため息をついた。
「なーんだ、そういう余計な心配か。てか、ただののろけか。あー、びっくりした」
「うん……」
「もう!」
「あっ」
美玖は、あたしのパンを奪って、大きな口でかぶりついた。
「あんた本当にうだうだと考えるの好きだよねぇ。くっそ、彼氏欲しいわ。このパンちょうだい」
「あげます……」
“余計な心配”。
うん、本当に、そうなったらいいな……。
そしたら、今まで応援してくれてた美玖にも話そう。
はじまりはどうであっても、今は両想いだから、って。
そのためには、今日ちゃんと、先輩に気持ちを伝えたい。
ずっと好きだったから。
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