先輩、あのね。

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「ありますよ、関係。俺は、本宮が好きなんです」 「っ!遥くん……」 「先輩は、罰ゲームで告ったんですよね。それで、本宮にフラれて。関係ないのは、先輩の方なんじゃないですか?」 「遥くん!やめて!」 先輩を威嚇するような態度と物言いでいた遥くんは、あたしが叫ぶと、びくっと震えて表情を和らげた。 「ごめん、本宮……、でも」 先輩の顔を恐る恐る見ると、さっきまでの声を張り上げた姿が嘘みたいに、表情を曇らせていた。 「そうだよな……。最低……だよな」 「先輩……」 つかまれた手の力が、弱々しくなってくる。
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