第1章

25/35
前へ
/35ページ
次へ
帰りの電車の中でも 興奮おさまらない心音はずっとしゃべっていて 私はその声に…頷くだけで まだジンジンと熱い唇を触り 彼を思う 確かに“すみませんって言ったら キスする”とは言われたけど 本当にするなんて… しかも唇に… 彼にとってキスは芝居でもするし なんでも無いことなのかも 私…からかわれてる? ううん彼は…そんな人じゃ… じゃあ なぜ? なぜ こんな私に? 自問自答を繰り返し 鼻の奥がツーんとし、視界も歪んで来て 慌てて寝たふり… 今泣くわけにはいかない! 考えない… もう考えない… 家に着き 心音はそのままベッドに バタンキュー 翔輝はダンス仲間の所へお泊まりで帰って来ない
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加