第1章

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“今日は私と娘の心音 夢のような1日でした 本当にありがとうございました たいした事してないのに あんな高価な物までいただいて… 娘にも… もう お会いする事はないと思いますが、これからも親子で応援しています 身体に気を付けてお仕事頑張って下さい 本当に いい思い出になりました ありがとうございました さようなら” 何度も読み返し 悩んで 悩んで…やっと送信 次から次へと溢れる涙 あんなステキなステージを見たばかりなのに 目に浮かぶのは… やっぱり先日会った時の彼 なんで泣いてるんだろう なんで… なんで…こんなに辛いの ブー ブー もう見ない!そう思う私と 見る位いいじゃん!と思う私 結局メールを開き “今日はありがとう 喜んでくれて良かった 今はシャワーを浴びてさっぱりして これから食事しながら今日の反省会 プレゼント気に入ってくれたら うれしいけど なんかさ! さよならっておかしくない? 時間なかなか合わないけど メールするから また突撃訪問あるかも これからもよろしくね! おやすみ” うれしい… また溢れ出す涙… 会いたいよ… 声…聞きたいよ… なんで… なんであなたは…アイドルなの? なんで…苦しいよ… 助けて… ほらやっぱり… どんどん私… 胸の痛みと止まらない涙 番号 アドレス 今届いたばかりのメールを消して拒否設定も 涙が止まる頃 外は明るくなり始め 顔ヤバイかも…目冷やそう それからは彼の曲は聞かないと決め 仕事 お稽古 家の事 忙しい… ううん…わざと忙しいふり 考えないように… もう泣かないように…
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