「狂月」

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同じ冷たい氷同士、傷を舐めあって絆を深めあった。 狭い部屋から聞こえてくる二つの声は暖かくて。 自分には見せたこともない笑顔で笑ってる。 悔しかった。 でも、嬉しかった。 そんな複雑な感情が心の底で暴れている。 幸せを願っています。 自分もあなたを想っております。 気付かれなくとも、お側に居られるたけで幸せです。 悲しいのなら、利用して下さい。何度でも。 もし、もし……あなたが此処から出られず、悲しみに暮れて。 あなたを縛っている理由が自分だったのなら……切って下さい。 あなたを縛るなんて、したくない。 こんな小僧が、何を言っているか、なんてわかってる。 だが、歳なんて関係ない……! 好き、なんだ、、、。 好き、だったんだ。
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