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サークルを辞め、時間を余すようになり
インターネットカフェでバイトを始めた。
客に利用コースを聞き、希望の席を案内する。
他には清掃をしたり、
ドリンクバーで使用されたグラスを洗ったり、
どれもすぐに終わる業務だ。
また、深夜から明け方のシフトは
客の出入りが少ないため、漫画が読み放題だ。
雑誌に関しては発売日の前日に入荷するため
いち早く読むことができた。
深夜から明け方までは時給も上がるため
和樹にとっては一石二鳥である。
その給料で無課金で遊んでいたネットゲームに課金を始め
同時にパソコンのスペックを改善し、
よりゲームを行いやすい環境を整えた。
その甲斐あってか
いつの間にか、有名プレイヤーとして知名度を上げていた。
和樹がやっているゲームはFPSと呼ばれるシューティングゲームの一種で
他のプレイヤーとチームを組み、チーム同士で戦う。
兵士のような存在と銃を中心とした武器。
パソコンの画面内で行われる非日常的な雰囲気と
顔や本名を知らない仲間とチャットやイヤホンマイクを通し音声で会話をすることで
ゲーム内だけの人間関係が築かれる。
学歴も年齢も性別も容姿も関係ない。
同じゲームが好きだという共通点を持つ者だけが集まった
和樹にとって最高に居心地の良い環境が
ネットの世界に存在している。
そのせいか
ついつい時間を忘れてしまう。
この日も気付けば深夜2時を回っていた。
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