第2章 ~商業組合 ギルド 護衛の仕事~

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「オッサン、来たぞ」 2人はギルドのカウンターに来ていた。早朝という事もあり、誰も組合員は居なかった 「極秘事項らしくてな、奥の部屋のマスターの所に行ってくれ」 そういうと、仁は電話をかけた 「あ、マスター?2人来たんで案内します」 仁に案内されてギルドの中を歩く 「なぁ、疑問に思ってたんだが、なんでこんなにここはデカイんだ?」 「1Fは受付と酒場になってるが、2Fから上は、宿舎になっててな。身寄りの無い奴らとかが寝泊りしてんだよ」 「住み込みって事ですわね」 2人はマスターの部屋に着いた。 仁がコンコンっとノックをして、マスターの部屋に入るよう促した。 「やぁ、雷神、風神。良く来てくれた。早朝に悪いな」 「全くだ」 「マスターの烈(アキラ)だ。よろしく」 身体は細く、しわしわの顔に白い眉毛と髭が特徴的な老人がそこにいた 「よろしく。俺が雷神で彼女が風神だ。で?用件は?」 祐樹の所に帰りたくて仕方の無い瑠鹿はイライラしていた。 「国王から護衛の依頼が来てね。一番、強いやつを送って来いと。そうすると、XXランクはお前達だけでな。国王の護衛を願いたい。JAL、ANA、両国だ。どっちがどっちに行く?」 「申し訳ありませんが、戦争を起こしている張本人達の護衛はお断り申し上げます」 文江が批判するように言い放った。 「気持ちは分かるが、こちらも商売だ。国王にはケンカを売りたくないんだ。わかってくれ。お前達だけの問題ではないんだよ」 (『身寄りの無いやつらはギルドで寝泊りしてるんだ』) さきほどの仁の言葉が頭をよぎる。 「いつから、いつまでですか?」 溜息をつきながら文江は尋ねた 「おい、風神!?」 瑠鹿は面食らった。 「他の組合員が仕事を失くしたら、どうしようもないでしょう。仁さんが言ってたじゃない」
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