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「風神は話が分かるのぉ」
ヒゲを触りながらマスターが言った。
「それにな、お前ら2人も組合員、マスターの私の指示に従ってもらう部下なんだ。よろしく頼むわい」
「わかったー」
瑠鹿は棒読みで返した
「任務は今日から7日間だ。報酬は言い値でいいとさ」
「なら、1日1千万。こっちだって命かかってるんでね」
頭を掻きながら瑠鹿は言った
「ボッタクリも良い所じゃの」
烈は白く伸びた髭を触る
「200bitにつき、1bit、軍資金取られてるんだ。軍資金を減らせば戦争も出来なくなるだろ。少しでもな。億でもいいぞ?」
「なるほど。確かにな。だが、億は無理じゃ。それではケンカを売っているようなもんじゃわい」
「俺はANA側を見る。風神はJAL側を頼む」
「分かったわ」
文江は素直に応えた。
「マスター、顔と身分がばれたら面倒くさい。なんか良いアイデアないか?」
「そうじゃのぉ。こちらも確かに手札は隠したいもんじゃの」
ちょっと待っとれ。とマスターは奥に消えた。しばらくして
「これで、どうじゃ?中々、雷神ぽくて、風神ぽいだろう」
持って来たのは黄色いローブと緑色のローブだった。
「私達は巫女装束しか着ないのですが・・・」
文江が不安そうに言った。
確かに、2人は神子装束以外、着れた試がない。
これで、目の前でそれを披露するのは避けたかった。
変な疑惑や疑問を残したくなかった。
「着てみなされ」
渡されて、瑠鹿はさっさと開封した
「ちょっと、雷神!あんた、何にも考えてないの!?」
「え?あ!・・・」
既に右袖に右手を入れた後だった。
だが、透け落ちる事はなかった。
「着れるみたいだな・・・ハハっ!」
瑠鹿は苦笑しながら文江を見た
「これは何で作られてるんですか?」
そういいながら、文江も袖を通す。
「分からん。昔、魔術師が作ったらしい。掴めるが、着ようとすると透け落ちてしまってな。今まで誰も着る事が出来なかったんじゃが・・・。大丈夫そうじゃの」
『『(逆パターンもあるの(ん)かい!)』』
2人は同じ事を心の中で同時にツッコミを入れた。
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