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この時、天子は14歳で自然と四郎に惹かれていく。
幼い二人であるがこの時代恋愛感情はある。四郎は来年には元服となるのである。
あるとき、四郎は、手を青い空に翳して鳩を呼ぶ、胸に抱いた鳩は卵を産み。
その卵を天子に手渡すと割れ、中から聖書が出てきた。
天子は目を丸くして驚いていた。それと同時に四郎の虜になっていく。
運命の人は、益田四郎に他ならないと天子は思っていた。
四郎は誰にも優しかったが、天子への優しさは恋愛からくるものであろう。
二人一緒なら何が興ろうとも怖くないとさえ思っていたのであった。
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