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幕府軍に追い詰められた一揆軍は、廃城となっていた島原半島の突端にある原城に籠城をする。原城内での天草四郎時貞は、白衣を着て、手に御幣を持ち、呪術的ないでたちをしていた。
一揆軍は、一度目、二度目と幕府軍の総攻撃に耐えたが、翌寛永15年2月、幕府軍の三度目の総攻撃により、2月28日に遂に落城してしまった。
天草四郎時貞は、早朝、原城本丸内で細川藩の陣野佐左衛門により討ち取られてしまう。その際、天草四郎の側には侍女がひとりだけ付き添っていたそうである。
天草四郎時貞は天へと召されていった。
それを知った天子は、細川家の奥座敷で自害する。
天子の魂は天草四郎の魂を追うようにしていった。
姉・福(レシイナ)は、「神の子四郎が死ぬはずがない」と言っていたが、弟・四郎のあとを追うように神の教えを破って自害をする。
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