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まもなく、京の都で異変がおこる。
江戸で隠居中だった土佐藩の事実上の国主容堂が、国許にかえって藩政の指揮権をにぎり、強烈な反動政策をとりはじめたのである。
容堂は、京都の他藩応接方を廃止したばかりか、家臣が他藩士と交際することを禁じ、武市らに対して、一斉に帰国を命じた。
その後、容堂とその官僚の残酷をきわめた勤王党弾圧がはじまった。
武市半平太は、投獄され、平井収二郎と間崎拓馬を切腹させた。
偽物、岡田以蔵も京の堀川筋で縄をかけられる。
所司代屋敷の牢内で、尋問のとき、「土佐藩士、岡田以蔵でござりまする」と申し立てても、役人のほうが信じなかった。
所司代では、無宿人として扱った。百姓、町人よりも以下の処遇をされる。
そのあと、土佐藩の警士に捕まり、足軽岡田以蔵は、国許へと送還されて、投獄されてしまう。
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