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父はおりの中を見ないで奥えと歩いて行った
何かに取りつかれているのかと思ったよ
歩いていた父が止まって檻のほうに目を向けた
そこにいたのがユウトだった
「君に決めた」
父が言ったんだ
それからユウトは家に連れて行ったんだ
最初はユウトも戸惑っていた
いきなり跡取りになってくれないかと頼んだんだ
ユウトはことわったさ
だけど俺の父は必至で頼み込んだんだ
ユウトは奴隷だったからその本能がはたらいたのかうなずいたんだ
必死に勉強していたよ
なんでそんなに頑張るんだと聞いた気になんて
「命令ですから」
なんだよ
びっくりしたさ
俺はユウトと兄弟の関係でありたかった
だけどユウトは違ったんだ
主人と奴隷って認識していたんだろう
ご飯も食べるときは床寝る時も床
朝早く起きて掃除なんかしているんだ
掃除するのはいいことだと思うんだ
だがユウトは前の家でやらせれたのかずっと掃除をしてくれた
勉強も忘れずに
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