第六話

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*――赤ずきん――* 「おはようございます!」 先に受付に降りていた京子さんにウキウキを抑えられない声で、挨拶した。 聞いてもらいたい。 いつも楽しそうに越中先輩のことを話してくれる京子さん。 わたしの話も楽しく聞いてくれるって思ったから……。 でも、京子さんは無言だった。 「京子さん?」 聴こえてないとは思えない。 ……これ、経験がある……。 不自然なほどわたしの方を向かない京子さん。 そっか、京子さん、機嫌悪いんだ……。 一気に気が重くなる。
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