第六話

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好きって言葉だけじゃ安心できないです……。 ――そう思った時、不意に暗転する空間。 身体が軽くなって急に心細くなる。 「オオカミさん?」 妙に響く自分の声。 目の前にいたのに、重なり合っていたのに。 ……いないの? 暗いから見えないけど、触れ合ってる気がしない。 起き上がって辺りを見回すと、遠くにオオカミさんの姿が浮きあがる。 女の人に囲まれて、ニコニコと笑ってるオオカミさんはどんどん遠くなっていく――。 「待って――!」 わたしをベッドの上に一人取り残して……、どこにいくの?
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