第六話

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この腕から離れたくないので、今日は会社を休みます! なんてわけにもいかなくて……。 「どうしたの?」 わたしを心配してくれている声が耳元で響いて……すごく嬉しくて。 「……おはようございます」 二度目の挨拶は、ギュッと甘えて胸に顔を擦りつけてみる。 「うん、おはよう」 わたしの髪を撫でながら応えるオオカミさん。 声が少し籠って聞こえるのは、きっと抱きついているから。 「夢見てました……」 嫌な夢は、人に話した方がいいんだよって昔お母さんに言われたから……。 内容は詳しく言えないけど、――だって……エッチしてる夢だし……。
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