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(文恵)達也くんこれは?
(達也)俺とおそろいのやつだ。本当は死んだ兄貴に渡そうと思ったやつだけどどうしてもお前に持ってて欲しくて
(文恵)達也くん
(達也)兄貴もきっとそう思ってくれてると思う
(祥平)おーい達也なにやってんだよ
(聡)急にいなくなったと思ったら
(小百合)文恵と一緒だったのね
(麻耶)二人でデートかよ
(誠)お前が言うなよ
(ユウキ)おい早くしねえと花火はじまっちまうぞ
(達也)わりーわりー
(沙耶)文恵も行きましょ
(文恵)うん
その後はみんなで打ち上げ花火を見物した。みんなは花火を見ている中、文恵は達也からもらったペンダントを眺めていた。
(哲也)達也からか?
(文恵)哲也くん
(哲也)あいつもやっと言えたんだな
(文恵)哲也くん、私は哲也くんの想いには答えられない。私は達也くんが好きだから
(哲也)そうか
哲也はそういうと文恵から離れ達也のもとに言った。
(達也)哲也
(哲也)達也、俺は諦めたわけじゃないからな。必ず幸せにしろよ
(達也)当たり前だ
長かった夏休みを終わりに差し掛かってきた。そして今日は文恵たちが飛び立つ日だ。達也と沙耶が見送りにいった。
(達也)気を付けろよ
(隼人)いろいろ世話になったな
(沙耶)文恵も頑張ってね
(文恵)ありがとう沙耶
(達也)文恵、あの、その
(文恵)ん?
(達也)体には気を付けろよ。ほら風邪とか
すると文恵は微笑んだ。そして達也に近づき……キスをした。
(文恵)じゃあ行くね
そういって文恵たちは出発した。
その後、達也はずっと唇を気にした。
(沙耶)まだ気にしてるの
(達也)うるせー先に行くぞ
すると沙耶の携帯が鳴った。
(沙耶)もしもし哲也君?
(哲也)文恵は出発したのか?
(沙耶)うん、達也くんにお土産を置いてね
(哲也)そうか
(沙耶)哲也くんも頑張らないとね
沙耶は電話を切ると自分に言い聞かせた
(沙耶)私も頑張らないと
こうして長い夏の思い出は過ぎていった。
(続)
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