第1章 夏休みだぜ

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車に乗り込んだ三人は、それぞれが自分の身の周りのことを話した。 (達也)でも、おめえ結構強いんだな。     白銀だっけ? (隼人)隼人でいいよ。 (哲也)でも、二人はどういう経緯で文恵と知り合ったんだ?     まったくそこが見えてこないんだけど。 (美咲)実は、私のお父さんと文恵ちゃんのお父さんが知り合いだったの。     私の家族は小さい時からニューヨークに住んでて、今回の文恵ちゃんの    留学と私の留学がちょうど重なって、それならってことでうちに来た     の。 (達也)へえー、親父さん何の仕事してるの? (美咲)外資系の金融会社の頭取よ。     今は、ニューヨーク支店のね。 (達也)ヤバ、でもそれなら隼人の実家も結構金持ちなのか? (隼人)金持ちってほどでも (哲也)いいから教えてくれよ。 (隼人)警視総監 (達也)え、マジで! (隼人)嘘ついてどうすんだよ。 (哲也)なるほどな、ようやく呑み込めたよ。 哲也がそういうと達也は不思議に思った。 (達也)何が、なるほどなんだよ哲也。 (哲也)隼人がニューヨークに行ったのは二人の警護をするためでもあったんだ    ろ。 (隼人)そうだよ。もともと留学前に美咲とのことも決まってたし文恵ちゃんの    ことも美咲の親父さんから頼まれてたからな。 (達也)でも、俺さ1つ疑問があるんだけど。 (美咲)何が? (達也)美咲は、ともかく隼人のあの強さ考えたらそんなに頭いいとは思わない    んだよねー。 達也が茶化すと文恵は、慌てたように言った。 (文恵)ちょっと達也君。     ごめんなさい隼人君。 (隼人)別に良いって。 (美咲)そうだよ。隼人はそう思われても仕方ないから謝らなくても大丈夫だ     よ。 (文恵)達也君、隼人君と美咲ちゃんも星桜学院の優秀な生徒なんだから。 (沙耶)二人ともあの星桜なの? (隼人)ああ、そうだよ。 (達也)何、星桜ってそんなにすごいのか? (沙耶)あんた本当に何も知らないの。     星桜は、超名門中の名門よ。そんな並大抵の頭じゃ入れない。
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