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和希の異変にいち早く気付いたのはエンリだった。
エンリ「………和希? 顔青くなってるけど大丈夫か?」
和希「……り………い」
エンリ「か、和希?」
ゆらりと立ち上がる動きが何かに取り付かれたように見えて、エンリは言い様のない恐怖を感じた。
その直後にジンも席を立つ。
ジン「エンリ、和希から離れろ」
エンリ「え?」
ジン「二人はセイラフがいるキッチンに行け」
エルシア「ジン、さん……?」
ジン「あいつら、分かっててオレを残したな……。厄介な役押し付けやがって」
溜め息を吐くジンの目線の先には、表情を無くした和希が虚ろな目をしていた。
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