16歳になりました

8/10
97人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ
「じゃあぁ、私からのお話は終わりぃ~」 ふぅーと、ため息をついてゆっくりとお茶を飲んだ 「やっぱりお茶って美味しいねぇ~」 って私には何もないの!? 「ねぇ!? 私は?! 何もないの、ねぇ?」 「だぁってぇ~、白葉ちゃんの魔力量わかんないしぃ~」 ...うん、まぁ... 小さい頃から朝から晩まで魔法を撃ち続けても息切れ一つもしなかったし、専用の機材で測ろうとしたら毎回爆発したけどね! ...うぅ、何か悲しい 「大丈夫よぉ~ そのヘアピン似合ってるわぁ」 慰めが心にしみる! 「次は俺の話だな」 「黒兄ぃも?」 黒斗は面倒くさそうに頷いた 「ああ、後でその髪飾りの話をするから先にどうでもいいやつを話しておく  二人ともよく聞けよ」 ヘアピンの話あるんだ... じゃなくて、ちゃんと聞かないと 「帝王会議についてだ」 ああ、なるほど 全くどうでもいいやつじゃないな 帝王会議とは、世界中のSSSランク達が集まって開く会議のこと 私と黒兄ぃは例外ね SSS越えちゃってるから 災害時の復興支援や、討伐対象が半端なく強いときには軍を結成して大規模討伐をしてみたりとまぁ色々とする 時々戦争をしようとする国があるから圧力をかけたり、かけなかったり...滅ぼしてみたり? そんな重要な会議を最高ランクの私と黒兄ぃが取り締まっている この前、私と黒兄ぃが決めたって言ったら本当に決まった あの時は早く終わって楽だった 「いつも通り会議は開く  学校に通うからと言って止められないしな」 「まあ、そうだね」 「あと、いつも通り顔を隠して出席だ」 「あの顔見せたらナメられるってやつね」 「...色々違うが...いいか」 「了解、帝王会議は変更なしね」 「そうだな  ...次はそのヘアピンについてだ」 本当にするんだ! 冗談かと思った! 頭のヘアピンは細かい紋章が刻まれた少し大きな紅色の珠で作られている そしてその紅い珠を彩るかのようにつけられた白い珠が、揺れるたびに美しく煌めく ヘアピンと言うよりか簪に近い感じ 黒兄ぃがヘアピンを見ながら言った 「俺が昔言ったこと覚えてるか?」 「ふふふ、自慢じゃないけど昨日の晩御飯すら覚えてないわ!」 「そうだなー 聞いた俺がバカだったなー  それは吸魔変換器のついたヘアピンだ  あとな、お前が魔封具をつけると爆発するぞ」 「...マジで?」
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!