フリージング レイン 1

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何とかアキの待つ リンダの家に着くと、 車の音で アキとリンダが窓から 私に手を振った。 リンダはもっと一緒に 遊びたがっているようだった。 リンダもママにお礼を言って アキを後ろのシートに座らせた。 「運転、気を付けて」 リンダのママは心配そうに 見送ってくれた。 アキは車の窓から顔を出して リンダに「またね」と手を振って、 私に「運転大丈夫だった?」と 聞いてきた。 「なんとかここまで滑らないで来られたわ」 振り出す前に急いで帰ろう。 我が家まであと一息。 緊張で肩や腕がカチカチだ。 滑りませんように。 祈りながら 本降りになる前に なんとか無事に 家に辿り着いた。 運転、苦手だ。 フリージングレインの日は、 できれば運転したくない。 そう思っても運転しないでは暮らせない、 車社会の国。      フリージングレイン 2 へ続く 
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