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「梨沙…何で止めてくれなかったの?…てか、止めて!!」
「いや……史乃の勢い止めるなんて…私、無理…」
精一杯反論すると、歩美の隣で優しく微笑んでいた聡くんがすかさずフォローを入れてくれる。
「梨沙ちゃんに史乃ちゃんを止めるなんて無理だよ。…史乃ちゃんの勢い止められるのは歩美だけじゃないか。だからって、その格好で怒鳴ったりしたら駄目だよ?せっかく世界一綺麗なんだから。」
甘い言葉を囁く聡くんを真っ赤になりながら睨み付け、花嫁らしからぬ粗っぽい口調で負けじと歩美が怒りだす。
「…よくそういう歯の浮くセリフ言えるわよね。時も場所もわきまえず…史乃、梨沙、あんたたちもニヤニヤしない!!次、人前で変な事言ったらすぐ離婚だからねっ!!」
「…照れて怒る歩美も可愛いなぁ~…」
「聡っっ!!!!」
いつも仲の良い二人のこのやり取りが、私は凄く大好きだったりする。歩美の事が大好きで、どこでも甘い言葉を囁く聡くんと、嬉しいのに強がって聡くんに噛みついちゃう歩美…二人なら良い家庭をきっと築けるはずだ。
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