ちょっとした短編

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「てまりん、そろそろ時間じゃね?」 実験の間に昼食を食べ終わっていた縁音が声を掛ける。 「あぁ、ですわね。」 適当に返事をしたが、本当は縁音が声をかけなければ時間に気づかなかった。 慌てて片付けて準備をして、鍵をかけ―――― 「ちょ待っ!!!鍵閉めないでーーー!!!」 「?あぁ、とっとと出れば良かったですのに。」 「それなんて無茶ぶり!!??」 貴方の能力なら余裕でできたはずなのだけど、あえて突っ込まないことにした。 「じゃあまた会おうなー!」 「一生会いたくありませんわー」 あからさまにショックを受けたような効果音を自分で言いながら、縁音は走り去って行った。
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