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「お願いです、
さわ子を探して下さい」
警察署内にいる、
たくさんの警察官の誰一人にも、
友哉のその願いが届くことはなかった。
「明日になって帰らなかったら、
また来てください。
あ、その時は家族の方もご一緒に」
制服を着た警察官はそう言って
立ち上がろうとした。
「そうだ!薔薇色…
薔薇色のホテル」
警察官を何とか引き留めようと、
友哉は必死な声で言った。
「薔薇色のホテル?」
「はい、電話の最後で、
さわ子は間違いなくそう言ったんです」
その時、制服警官の後ろにいた男が、
急に声をかけてきた。
「薔薇色のホテル…
君は今、そう言ったか?」
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