第3章

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「失うものなんて、たかが知れてるわよ。 飛び込んでみれば?」 あぁ、やっぱり理沙はわかってる。 私が、なにをこわがっているのか。 なんて言ってほしいのか。 「ヤケ酒ならいつでも付き合うから、やってみれば? 私にはよくわからないけど、アスリート専属って、 これからの実加にとってもいい経験になるんじゃない?」 おまけに、付加価値までつけてくれた。 「当たって砕けたら、その時はくっつけてあげるから その代り、中途半端はやめてね」 臆病な私に、しっかりとクギを刺すのも忘れない。 「……ありがとう」
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