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多くの人たちが行き交う駅のロータリー。
街灯の下にいる彼女は、いつもとは違う服装でもすぐに見つけることが出来た。
目の前に車を停めると、彼女の方から車へと近寄ってきてくれた。
「乗って」
彼女は小さく頷くと、助手席に乗った。
綺麗……だな。
……なに考えてるんだ俺は。
ちがうだろ。
走り出してから、お礼を言う。
「来てくれてありがとう。
来ないと思ってたから、嬉しかったよ」
「なんで? 」
「え? 」
「なんで来ないと思ったの? 」
「あぁ、前にサッカーは興味ないって言ってたから」
「そんなこと……。
で? 施術をすればいいんですか? 」
なるほど……そう受け取るのか……。
「あぁ、よくわかったね」
本当のところは違ったが、この際そんな細かい部分はどうでもよかった。
彼女に会えれば、それで。
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