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……サッカー選手だから、かな?
多くの人に触れてきたけれど、プロアスリートと呼ばれる人たちに施術を行ってきたことは、ふたり以外にいない。
もしかしたら、そういう人たちはみんな、こんな風に感じるのかもしれない。
施術が終わると、確かめるように手で身体に触れる高槻さん。
「へぇ……佐藤さん、当たりだね」
「あたり?
どういう意味ですか?」
「そのまんまだよ。
佐藤さんは、俺にとって当たり。
他にも知ってる中にひとりだけいるけど、あの人とはまたちょっと違う感じだな」
自分の中ではひとり納得しているようだけど、私には伝わらない。
なんだか、この人との会話は上手く繋がらない。
「それ褒めてるんですか? 」
「もちろん! 」
「そう……ですか。
なにか、他の人とはちがいますか?」
「うん、全く別物だよ。
比べものにならない。
たぶん相性がいいんだろうな。
たまにいるらしいよ、こんな風に相性がいい人って」
……相性、ね。
それは、彼が感じているものと同じようなものなんだろうか。
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