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「……にしても、先輩とも相性が良くて、俺ともいいってすごいな。
ますます欲しくなってきた。
ねぇ、俺と先輩の専属ってことでどう? 」
「いらっしゃった時から専属だとか言ってますけど、それ、どういう意味ですか?」
「回りくどい人だな。
それも、そのまんまの意味だよ。
俺と、先輩の専属マッサージ師」
「それ……本気ですか?」
「本気だよ。
俺もさすがにこんな冗談言いに来るほど暇じゃないんでね。
まぁ、本当は先輩の専属って考えてたけど、どうも俺とも相性いいみたいだし」
「ここの給料がいくらか知らないけど、2倍出してもいいし、希望があるなら聞くよ。
名義上はチームトレーナーって肩書きになると思うけど、どう?」
「どうって言われても……」
急にそんなこと言われても、困る。
「答えはいつでもいい。
でも、早ければ早いほど俺も先輩も助かる」
「……池田さん、も? 」
「もちろん。
先輩は今、間を空けないように遠くからでも無理矢理通ってるみたいだけど、チームの関係者だったら帯同できるから、いつでもマッサージを受けられる。
そうなれば、先輩の調子は上がる。
……そして、アシストがついて俺も助かる!
ね? いい案だと思わない? 」
「……」
私は、忘れるって決めた。
それなのに、今まで以上に長くそばにいるなんて……。
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