-1- 慎一郎 十三歳 #2

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 『尾上教授の次男』の存在が広まるにつれ、 慎一郎は退路をますます断たれ、 引き返せない未来に戦慄する。 が。  「負けない。 今は非力でも必ず勝者になる」と自分に言い聞かせた。  勝てなければ空への夢を断念した甲斐がない。  ありったけの愛情と、 一人でも立って生きていくための翼と、 基盤を作って、 父もこの世を去った。  
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