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秋良が中学に進学するに先立ち、
慎一郎は大学院へ入学していた。
大小父の遺志を継ぎ、
学者として、
大学の教員として生きる道を着実に歩んでいた。
秋良も、
中学に入ってからは将来の選択に真剣に取り組むようになっていたから、
職業ガイドで紹介されている『大学教授』の道が、
いかに厳しいものかわかっていた。
夢を形にする道のりは、
かくも長く厳しいのか。
ついでに調べた職業パイロットも狭き門、
私には無理だったわ、
とガイドをパタンと閉じ、
思う。
夢を形にしたいのは私も同じなんだから。
がんばらなくては。
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