- 2 - 秋良 六歳 #2

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 子供の頃より、 愛らしさだけで生きていける年齢ではないのに、 急に男子学生からアプローチを受ける機会が増えた。 男女交際を意識する年頃だ。 友達ともボーイフレンドの存在や誰それが付き合っているのを話題にしていたので、 丁寧に、 でもきっぱりとお断りをしながら、 私って、 やっぱりもててるのかしら、 と秋良は思った。  父母は手放し「美人よ!」「可愛い!」と連呼するけど、 親だけが思っているのだとばかり……でも違っていたようだ。  男性からのアプローチは中一から伸び始めた身長が男子の平均を遙かに超え、 一七〇cmに手が届きそうになるまで続く。 背が高い女は敬遠されるから。 慎一郎一筋の秋良にはまったく困ったことにはならなかった。
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