- 3 - 慎一郎 二十九歳

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 もっとも、 食欲はかなり減っていた。  顔色の悪さは別の理由からなのだが――ここで言うわけにもいかない。 「大丈夫です、 自分のことなら……」 「ああ、 だめだめ。 子供はすぐにそう言うのだから! 大丈夫かどうかは私が決めます。 慎一郎君、 あなたは全然大丈夫じゃないわ」 「は」 「そんなに痩せこけて、 モヤシでは、 今にも倒れてしまいそうだわ」 
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